※ 初出:2023年6月の記事をリライトしました。
初夏の食卓に、魚のカレー——そんな組み合わせ、試したことありますか?「伝説の家政婦」タサン志麻さんのイワシカレーを作ってみたら、これが予想をはるかに超えた美味しさで、我が家の夏の定番レシピになってしまいました。
ルーを使わない、シンプルな材料だけのカレー。それなのに、なぜこんなに旨いのか。作り方を見ていくと、ちゃんと理由があるんです。
himeteiほんとにマジで美味しくて、びっくりしました。ビールとの相性も最高です。
志麻さんのイワシカレーとは?沸騰ワード10で話題のレシピ
2023年4月21日放送の日本テレビ系『沸騰ワード10』。「伝説の家政婦志麻さん!春食材で青空レストランコラボSP」という特別企画で、タサン志麻さんが作り上げたのがこのイワシカレーです。ゲストの坂口健太郎さんが目を丸くして「おいしい」とつぶやいたのを見て、思わず試したくなりました(笑)。
料理番組って「ワァ〜うっっっま!」って毎回言うじゃないですか。あれ、半分くらいは疑ってしまうんですけど、あのときの彼の反応はなんか違った。素直に信じてみようと思ったんです。


番組では地元産のイワシを使っていましたが、家で作るなら近所のスーパーで手に入る3枚おろしで十分。トマトも、自宅のプランターで育てたもので作りましたが、ちゃんと美味しくできました。初夏はトマトが出回り始める季節でもあるので、旬の味覚をそのままカレーに閉じ込めるイメージです。
志麻さんのイワシカレー|材料と作り方【2〜3人前】
材料
- パプリカ(2〜3色) 各1/2個
- 玉ねぎ 1/2個
- にんにく 1かけ
- トマト(中サイズ) 4個
- イワシ(3枚おろし) 8枚 ※なければトビウオやアジでも代用可
- 塩 適量
- カレー粉 適量
- ご飯 お好みの量
イワシがない日は、トビウオやアジでも問題なし。身が締まった青魚であれば、だいたい応用が効きます。わたしはトビウオで作ったこともありますが、それはそれで美味しかった。
作り方:ステップごとに画像で確認
① 野菜を切って、炒める
パプリカと玉ねぎは食べやすい大きさに切り、にんにくは薄くスライス。フライパンに油を熱し、この3つを一緒に炒めます。野菜がしんなりしてきたら、乱切りにしたトマトを加えてクツクツと煮ましょう。


② イワシに塩を振って、水分を拭き取る
イワシに塩を振り、5分ほどおきます。出てきた水分はキッチンペーパーでしっかり拭き取るのがポイント。この一手間が、生臭みを消すうえでかなり効果的です。


③ カレー粉をたっぷりまぶす
水分を拭いたイワシに、塩とカレー粉をたっぷりまぶします。「えっ、こんなに?」というくらい、ケチらずに。


ここでのコツは、カレー粉を鍋に直接入れないこと。野菜のベースにカレー粉を加えてしまうと、風味が飛んで平板な味になります。魚にまぶすことで、スパイスの香りが生きたまま仕上がるんです。使うカレー粉は、S&Bの缶がおすすめ。
④ トマトベースの上にイワシをのせて、煮込む
②のトマトを煮込んでいるフライパンの上に、③のイワシを並べます。フタをして中火で10〜15分。焦らず、じっくり蒸し煮にするイメージです。


⑤ 盛り付けて、完成
ご飯を皿に盛り、その上から④のカレーをたっぷりかけたら出来上がり。ルーを使っていないのに、なんでこんなに本格的なんだろう、と思うはずです。


なぜ美味しい?このレシピの仕組みを理解すると失敗しない
このカレーのベースは、野菜の甘みと旨みを凝縮したトマトソース。そこにカレー粉をまぶした魚をのせて蒸し煮にすることで、魚のうま味がソースに溶け出し、スパイスの香りは魚に残る——という構造になっています。
シンプルだからこそ、塩加減とカレー粉の量が味の決め手。「少し控えめにしようかな」は禁物です。わたしが2回目にやってしまって、ちょっと残念な結果になりました(苦笑)。





このカレー粉、万能すぎる。下味づけとしてもガンガン使えるし、いろんな料理にも応用できそう。
塩にこだわるとさらに変わる|フルール・ド・セルという選択肢
このレシピを繰り返し作るうちに、ある発見がありました。塩を変えたら、味の格が上がったんです。
使ったのは、南フランス・カマルグ地方の天日塩「Fleur de Sel(フルール・ド・セル)」。以前、新聞社のWebサイトの取材で人気店のシェフたちにインタビューしたとき、何人もが「うちでも使っています」と話してくれた塩です。そのとき以来、気になっていてようやく買ってみたのですが——これが正解でした。


ほんの少し振りかけるだけで、素材の旨みがぐっと引き立つ。塩なのにまろやか、角のない仕上がりになるんです。一缶で何ヶ月も使えるので、コスパも悪くない。塩分を控えたい日でも、仕上げにひとつまみのせるだけで満足感が出るのがいい。



このお塩を使うときは、イワシカレーのレシピではチョイと控えがオススメ。
普段使いにたっぷり使いたい方向けの大容量タイプはこちら。


塩ひとつで魚料理がどう変わるか、こちらの記事でも詳しく書いています。七輪で鯛を焼いた体験談なのですが、素材の扱い方という意味では共通するところがあって、読み比べると面白いかもしれません。


3回作ってわかった改善ポイント|失敗しないためのコツ
同じレシピでも、作るたびに気づくことがあります。わたしは今のところ3回作っていて、毎回ちょっとずつ調整しています。失敗談も含めて、正直に書いておきます。
塩とカレー粉はケチらない。2回目に「控えめにしようかな」と思って少なくしたら、全体的にぼんやりした味になってしまいました。思い切りよくまぶすのが正解です。
玉ねぎは入れすぎない。ボリュームが出るかと思って玉ねぎ1個をたっぷり炒めたら、甘みが強くなりすぎてカレーっぽさが薄れました。玉ねぎ1/2個に対してトマト3〜4個が、バランスとしてちょうどいいと思います。コンソメをごく少量足すと、旨みのサポートになります。
パプリカは省略しないほうがいい。「なくてもいいかな」と3回目に省いてみたら、1回目と同じ味にはならなかった。色合いだけじゃなく、隠し味的な甘みと風味があるんだと気づきました。



トマトを湯むきしてからざく切りにして入れると、口当たりが滑らかになってさらに美味しくなります。少し手間ですが、余裕のあるときにぜひ。
志麻さんのレシピは、シンプルなものほど素材と調味料の扱い方が問われる気がします。このカレーも、塩とカレー粉の使い方だけで味が決まる。逆に言えば、そこさえ押さえれば誰でも美味しく作れます。
同じ志麻さんのレシピでいうと、こういう「引き算の料理」が多いのが特徴ですよね。手間をかけないのに、素材の力で美味しくなる。そういうレシピを普段の食卓に持ち込むのが、最近の楽しみのひとつです。
ちなみに、初夏のこの時期はトマトが出回り始め、パプリカも色鮮やかなものが手に入りやすい。野菜のポテンシャルが高い季節なので、このカレーを試すなら今が絶好のタイミングだと思います。
料理のレパートリーに迷ったとき、ふと参考にしているのがこちらの記事です。少ない材料で満足感のあるものを作るヒントが詰まっています。


おわりに
魚のカレーって、正直ハードルが高そうに見えませんか?でも実際に作ってみると、手順はシンプルで、しかもご飯との相性が抜群。ルーを使ったカレーとはまた違う、さらっとした食べやすさがあって、初夏の暑い日に食べたいカレーです。
イケメンの坂口健太郎さんが「おいしい」と言うなら間違いないだろう…という軽いノリで作り始めたのが、まさかこんなに気に入るとは思っていませんでした(笑)。ぜひ一度、試してみてください。






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