小野市・焼き鳥 暫(しばらく)|地鶏カウンター席で飲む至福

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小野市・焼き鳥 暫(しばらく)

※ 本記事は2018年1月の記事をリライトしました。

小野市に、地元でも口コミで広がる焼き鳥の名店がある。「焼き鳥 暫(しばらく)」。はじめて訪れたのは、10年以上前になる。情報誌の取材と小野市グルメマップの依頼が重なって、文字どおり駆けずり回っていた日のこと。店の前を通りかかった瞬間、炭火で焼く香りが路地に漏れてきて、空腹のあまりがお腹が鳴った。

それだけではない。若いころに勤めていた自動車会社の部長に連れていってもらった思い出の店でもある。あの夜、カウンター越しに串を焼く店主の手さばきを眺めながら、部長の話に聞き入っていた記憶がある。そういう記憶のある店は、やはり別格に感じるものだ。

訪問時期:2018年1月(情報誌・グルメマップ取材時)/著者:秘亭(himetei)

焼き鳥 暫の外観。小野市片山町にある地元の隠れた名店
暖簾をくぐる前から、炭火の香りがすでに漂ってくる
目次

通が通う店「焼き鳥 暫(しばらく)」とは

神戸電鉄・葉多(はた)駅から歩いてすぐ、小野市片山町にひっそりと構えるこの店は、派手な看板も大きな宣伝もない。それでいて、地元の食通たちのあいだでは「知っている人だけが通う」場所として長く愛されてきた。カウンター7席と座敷席という小さな空間に、備長炭の煙と旨みが充満している。

カウンター席に座れたなら、それだけで少し得した気分になる。炭の爆ぜる音、串を返すタイミング、煙の立ち方——店主の所作のすべてが目の前で展開される。焼き鳥屋のカウンターには、他の飲食ジャンルにはない独特の緊張感と親密さがある。

播州赤鶏を備長炭で焼く——素材と技術のこだわり

備長炭で丁寧に焼かれた播州赤鶏の焼き鳥。皮目に焼き色がしっかりついている
備長炭でじっくり焼き上げた播州赤鶏。皮目の香ばしさが格別だった(撮影:取材時)

ここで使われているのは、加美町産の「播州赤鶏(ばんしゅうあかどり)」。兵庫県が誇るブランド鶏で、歯みごたえがあって、噛むたびに旨みが広がる。スーパーでよく見かける若鶏とは、肉の密度がちがう。

それを備長炭で焼き上げるのだから、外はこんがり、中はしっとりという理想的な仕上がりになる。味付けは味噌・醤油・塩の三択。はじめて訪れるなら、まず塩で素材の味を確かめ、その後に醤油か味噌へ移るのがおすすめだ。

鴨のあぶり焼きも印象的だった。炭の香りを纏いながら、あぶった脂がじんわりと肉にしみている。日本酒との相性は言わずもがな。

注文したメニューと正直な感想

取材のとき、私が頼んだのは「焼き鳥色々盛り合わせ(赤鶏)10本」だった。盛り合わせなのにひとつひとつが手を抜かれていない。
そのことが、この店の丁寧さを物語っていると感じた。

「松葉(まつば)」という珍しいメニューも気になったので追加で注文した。3ヶで330円(当時)。細く裂いた部位を串に刺した一品で、塩で仕上げるとその繊細な旨みが際立つ。常連客が必ず頼むと聞いて、納得した。

「赤鶏一人鍋」は、寒い季節に訪れたとき向けの一品。出汁に赤鶏がじんわりと煮え、締めまで楽しめる。一人で来店する常連客が多いのも、こういうメニューがある店だからだろう。

当時のおすすめメニュー(価格は取材時点・変更の可能性あり)

メニュー価格(税別・取材当時)
焼き鳥色々盛り合わせ(赤鶏)10本1,580円
若鶏もも焼800円
松葉(3ヶ)330円
鴨あぶり焼650円
赤鶏一人鍋850円
ひねもも600円
※価格・メニューは取材時(2018年1月)のものです。現在の情報はお店に直接ご確認ください。

店主とスタッフの印象

多くを語らないが、串の一本一本に気が入っている。そういう印象の店主だった。カウンター越しに話しかけると、気さくに返してくれる。常連客との距離感がちょうどよく、初めての客でも居心地が悪くない。小さな店によくある「常連だけの空気」が薄いのは、ここの居心地の良さの秘密かもしれない。

アクセス・実用情報

神戸電鉄粟生線「葉多(はた)駅」が最寄り。駅から徒歩圏内なので、電車で来て一杯やるにはちょうどいい立地だ。駐車場が15台あるので、車での来店も問題ない。小野市内からはもちろん、加東市・三木市あたりからも十分通えるエリアにある。

営業は夕方17時から。ラストオーダーは21時45分で22時閉店。定休日は水曜日だが、祝日の場合は営業し翌日が休みになる。訪問前に電話で確認しておくと確実だ。

座敷は3テーブル×4人なので、4〜6人程度のグループにもちょうどいい。職場の少人数飲み会や、気心の知れた仲間との食事に向いている。

小野市周辺の飲食店をもっと知りたい方は、こちらの記事もあわせてどうぞ。

秘亭のネタ|グルメ・飲食店カテゴリ一覧

総評と、おすすめしたい人

家が近ければ迷わず通う——そう感じた店は、長い取材人生でもそう多くない。「焼き鳥 暫」はそのひとつだ。

ブランド鶏×備長炭×こじんまりとした空間というのは、それだけで「ちゃんとした店」の条件が揃っている。派手さや流行りとは無縁だが、だからこそ長く続いているのだろうと思う。

こんな人におすすめしたい。

  • 本物の地鶏の串を炭火で食べたい人
  • カウンターで焼く様子を眺めながら一杯やりたい人
  • 地元の隠れ家的な店を探している人
  • 小野市・加東市周辺で落ち着いた夜の食事場所を探している人

小野市というと、観光地として有名なわけではない。だが、こういう店が静かに続いているところに、この地域の底力を感じる。機会があれば、ぜひ一度足を運んでみてほしい。


店舗情報まとめ

店名焼き鳥 暫(しばらく)
住所〒675-1362 兵庫県小野市片山町1021-1
電話0794-63-4802
営業時間17:00〜22:00(L.O. 21:45)
定休日水曜日(祝日の場合は営業・翌日休み)
席数カウンター 7席 / 座敷 3テーブル×4人
駐車場15台
最寄り駅神戸電鉄粟生線「葉多(はた)駅」徒歩圏内
予約電話にてご確認ください
備考記載情報は取材時(2018年1月)のものです。変更の可能性がありますので、訪問前にお電話でご確認ください。
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