2021年11月に史上最年少で四冠を達成した藤井聡太氏と、iPS細胞の研究で2012年にノーベル賞を受賞した山中伸弥氏の対談をまとめた本を読みました。
お二人が直面する課題や、日常の準備、学び方、メンタルの重要性、そしてAIとの関わり方などについて対談しています。
今、手に取る価値がある一冊だと感じました。
前人未到への挑戦
藤井聡太棋士と山中伸弥教授、ふたりは未知の領域にも挑戦し続けています。
藤井聡太棋士は将棋の舞台で次々と記録を塗り替え、その才能と日々の努力が注目を集めています。また、山中伸弥氏は、iPS細胞の研究で大きな成果を挙げ、現在も医学分野に大きな影響を与えています。
いつも高い目標を掲げ、厳しい選択も厭わず、努力を惜しまない姿勢がとても魅力的です。
AIと向き合う姿勢
将棋界においても、AIを棋士たちもそれを活用しているようです。
藤井聡太棋士と山中伸弥教授の対談では、AIと向き合う姿勢についても語られています。
AIとの研究・対局
将棋の世界では、AIとの研究が盛んになっています。
そして、藤井聡太棋士も、AIとの対局を通じて将棋のスキル向上に取り組んでおられすようですね。
AIは非常に強力で、従来の考え方を覆す指し手を見せることもあるようです。
藤井聡太棋士は、その新しい戦略を考え自分のプレースタイルに取り入れて、より強い棋士になることを目指しています。
藤井聡太棋士と山中伸弥教授は、AIの指し手に対してなぜそのように選択されるのか、その考え方を丁寧に意見を交換しています。
AIを超える人間性
AIの進化はますます加速していますが、AIが人間の思考や感情を完全に再現することはまだ困難です。
藤井聡太棋士と山中伸弥教授は、AIが示す強さだけではなく、人間ならではの思考や感性を大切にしていくことで、よりAIの優れた部分が活用できる・・・とおっしゃっていました。
将棋においては、直感や勘、局面判断などが重要です。
AIは膨大なデータや計算能力を駆使して指し手を選択しますが、それに対して、藤井聡太棋士は自身の経験や感性を信じ、直感的な指し手を打つそうです。
AIの存在が自分の存在意義を脅かす可能性もあるかもしれませんが、それでも「将棋を通して人間の底力を見せつけてやるぞ!」と言っているようにも思いました。
あとがき
山中伸弥教授の温かな人柄に触れ、メディアを通じて彼に魅了され、ファンになり、彼の本を数冊持っています。
私的にこの本が一番好きかな。
エリートではなかったし、『ジャマナカ』と嘲笑されていた山中教授の若き日々。
臨床医を諦めた挫折が彼の研究の原点です。
彼自身の自伝的な本は、小学生でも読めるよう感じにルビがふってある書籍も発売されています。
失敗を何千回と繰り返した中に、一つの研究が光を浴びる世界。
医師を志すためには高い知識と能力が必要です。
「エリートではない」という表現は彼には当てはまらないと思うのですが・・・。
それでも医療の世界は非常に厳しいものであることは私でも理解できます。
おまけ
余談ですが・・・AIが描いた対局の画像 ↓
それっぽい和的な感覚と中華が混じっているようにも思えます(笑)
ChatGPTのような対話型AIが出てきた事で、私は随分助かった事があります。
AI に使われるのではなく、自分が昨日よりも一歩でも前進できるツールとして関わっていきたいと思っています。
山中教授の言葉は、頭の中を整理してくれる素敵な言葉がたくさん詰まっているので、私は本当に好きです。