子どもの頃に読んだ「しろいうさぎとくろいうさぎ」は、正直「やさしい雰囲気のお話だな」くらいの印象でした。
ふんわりした絵と、静かなやりとり。安心して読める、そんな一冊。
でも、大人になって読み返してみると、まったく違って見えました。くろいうさぎの言葉や、しろいうさぎを思う気持ちの奥に、ただの”好き”じゃない、相手を大切にしたいという思いやりが静かに流れていることに気づきます。あの短い言葉の中に、こんなに深い意味があったのかと、少し驚きました。
同じ本なのに、読む自分が変わると、こんなにも感じ方が変わるんだなと思います。
「しろいうさぎとくろいうさぎ」ってどんなお話?

森のなかに暮らす小さなうさぎたちが真実の愛を見つけるまでを、素直な文章と見事なイラストで描いた小さなラブストーリー。くろいうさぎの悲しい顔、しろいうさぎのびっくりした顔など、表情豊かに描かれた絵が、この小さな物語が持つ「真(まこと)なるもの」をさらに高めている。うさぎの毛1本1本まで丁寧に描きこまれた精巧なデッサンとピュアなメッセージが融合した本。世界中の人々に愛され続ける、時代と国境を超えたベストセラーである。原題は『The Rabbits’ Wedding』。(松本肇子)
アメリカの絵本作家ガース・ウィリアムズが1958年に発表した作品で、日本では福音館書店から出版されています。
長い年月を経てもなお読み継がれているのは、言葉の少なさの中に、大切なことがちゃんと詰まっているからではないでしょうか。
くろいうさぎの「ねがいごと」とは
お話の中で、くろいうさぎはたびたび悲しそうな顔をします。心配したしろいうさぎが「どうしたの?」と声をかけると——
「なんでもないよ・・・。」

それでも、また同じ顔をするくろいうさぎ。「ぼく、ちょっと考えてたんだ」と、切なそうに繰り返す場面が続きます。もどかしいような、でもどこか温かい。そういうやりとりが、ページをめくるたびに積み重なっていきます。
そしてついに、くろいうさぎは言います。
「ぼく、ねがいごとをしているんだよ。」

「いつも いつも、いつまでも、きみといっしょにいられますようにってさ。」
二羽は手を握り合い、たんぽぽの花を摘んで耳にさしました。森の仲間たちも集まって、月の光の中で結婚式のダンスを踊ります。

子どもの頃には気づかなかったこと
どうしてくろいうさぎは、好きな相手と一緒にいるのに悲しそうな顔をするんだろう。子どもの頃は、そこが不思議でなりませんでした。
今ならわかる気がします。「一緒にいられること」が当たり前じゃないと知っているからこそ、ずっといられるように願わずにはいられない。その気持ちの重さが、大人になった今だからこそ、じんわりと伝わってきます。
絵本って、すごいですね。読む年齢によって、受け取るものがまるで変わる。
読み聞かせにおすすめの絵本たち
息子が小さかった頃、お昼寝の時間が読み聞かせの時間でした。寝かしつけるつもりで本を開くのに——
…寝ない…。

目をランランとさせて、「もう一回、もう一回」とせがんでくる。結局、先に寝てしまうのはいつも親の私の方でした。
そんな思い出とともに、当時よく読んでいた絵本をいくつかご紹介します。
赤ちゃんから楽しめる:じゃあじゃあびりびり

水の音、紙を破る音、犬の鳴き声……いろいろなものの音が、リズムよく次々と出てくる一冊。シンプルだからこそ、小さな子でも飽きずに楽しめます。お母さんの声で読んであげるだけで、それが最高のエンターテインメントになる不思議さ。

声で楽しむ:ノンタンシリーズ

ノンタンシリーズは、読んでいる大人も自然と楽しくなってくる絵本です。お母さんの声で読んであげることで、言葉のリズムが心地よく伝わります。現在は書籍よりもCD版が中心の流通ですが、メルカリで状態のいいものが見つかることも。
成長の物語:はらぺこあおむし
小さなあおむしがもりもりと食べ続けて、美しい蝶になっていく——。子どもが「あおむし!」と指差しながらページをめくる姿は、何度見ても微笑ましかった。

絵本は、大人が読んでも感動があるものが多い。むしろ子育てを経た今の方が、じわじわと心に響くことすらあります。
本との出会いで人生観が変わった経験、私にもあります。気になる方はこちらもどうぞ。→ ゲッターズ飯田の開運手帳:使ってみた感想と内容
私のお気に入り:みらいえ図書館(西脇市)
絵本を語るなら、外せない場所がもう一つ。私の住む西脇市・茜が丘にある複合施設「みらいえ」の中にある図書館です。


パソコンで本の予約ができたり、返却期限の延長もネットで完結したり。使い勝手がよくなって、ますます足が向くようになりました。心地いい空間で、私のお気に入りの場所のひとつです。

学期末テスト前は学生さんで席が埋まることも多いですが、それはそれで活気があっていい。公式サイトはこちら → 西脇市みらいえ公式ページ
まとめ:絵本は何度でも、読み返すたびに新しい
「しろいうさぎとくろいうさぎ」は、子ども向けの絵本でありながら、大人の心にも静かに語りかけてくる一冊です。特別な仕掛けも、派手な展開もない。でも、ページをめくるたびに、何か大切なものを思い出させてくれます。
本棚に眠っている絵本を、久しぶりに取り出してみませんか。きっと、子どもの頃とは違う何かが見えてくると思います。
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