2021年のショパン国際ピアノコンクールの舞台裏を描いたドキュメンタリー映画『ピアノフォルテ』が、11月22日から28日まで開催される「ポーランド映画祭2024」で日本初上映されます。
【追記】ショパンコンクールの舞台裏が映画に!
ショパンコンクールの舞台裏を深く掘り下げた映画が完成し、日本で公開されているというニュースが飛び込んできました。
この映画では、世界最高峰の舞台を目指す若きピアニストたちの熾烈な戦いや、その舞台裏で繰り広げられるドラマが克明に描かれるとのことです。
この作品は、ポーランドを代表する映画監督・脚本家のヤクブ・ピョンテックが手掛け、すでにサンダンス国際映画祭など、世界各国の映画祭で高い評価を得ています。
ショパンコンクールの舞台裏をより深く知りたい方は、ぜひ劇場に足を運んでみてください。
情熱大陸で公開!反田恭平、ショパンコンクール2位入賞の舞台裏
2021年10月21日の朝、ショパン国際ピアノコンクール「反田恭平 2位入賞」のニュースが日本中を駆け巡り、クラシックファンだけでなく日本中が熱狂の渦に巻き込まれました。
日本人ピアニストがショパンコンクールで入賞するのは、1970年の内田光子氏以来、実に51年ぶりの快挙。ピアノを少し齧ったことのある私には、その偉業の重さが胸に刺さりました。
コンクール前から密着した様子が、2021年11月28日放送のMBS・TBS系ドキュメンタリー番組『情熱大陸』(毎週日曜 後11:00)にて紹介されています。
https://www.facebook.com/watch/?v=222414119957297

ショパン国際ピアノコンクールは、ショパンの故郷・ポーランドの首都ワルシャワで5年に一度開催される世界最高峰のピアノコンクールです。出場資格は30歳以下と定められており、反田恭平氏にとって今回が”最後のチャンス”でした。
番組では、その舞台裏をカメラが追っています。
3次予選で思い通りに演奏できず落ち込んでいるところへ、親友のピアニスト・務川慧悟さんがかけつけ、練習をともにして、大舞台へ挑む姿などをとらえる。
(出典:MBS『情熱大陸』公式サイト 放送回紹介より)
まるで「ピアノの森」のストーリーを彷彿させるようではないですか!胸がドキドキしました。
ショパン国際ピアノコンクール 本戦演奏
言葉で語るよりも、本戦に挑む反田恭平氏の素晴らしい演奏を実際にお聴きください。
観客は、ピアノの最後の音が鳴り止むと同時に「ブラボー」と拍手を送りました。指揮者の感極まる振りが、彼の入賞を物語っています。
反田恭平の演奏の魅力:「音の魔術師」と呼びたい理由
私がショパンコンクールの本戦、ショパン ピアノ協奏曲第1番を聴いて真っ先に感じたのは、「なんて音楽なんだ。音の魔術師のようだ」という驚きでした。
反田氏の演奏の特徴を一言で言えば、一音一音の表情の豊かさ。譜面をなぞりながら聴くと、彼が楽譜の隅々に込めた解釈が見えてきます。
特にショパンコンクールのファイナルで披露した第1番は、曲の解釈が非常に新鮮。一般的なテンポ感に縛られず、ときおり飛び込んでくる一つの音の響きで、突然に表情が変わる瞬間があります。ピアノを少し習ったことのある方ならわかるはずの「あ、ここはそう弾くのか!」という発見が随所にある演奏です。

なんて斬新。でも楽しい!夜中、時間を忘れて聴きました。
反田さんの音をもっと聴きたくて、ヘッドフォンを新調したほどです。
情熱大陸/未公開先行配信
放送前に公開された未公開シーンの先行配信映像がこちらです。
「ピアノの森」との不思議な符合
反田恭平氏と務川慧悟氏の関係を見ていて、真っ先に頭に浮かんだのがマンガ『ピアノの森』でした。
『ピアノの森』のストーリーでは、ショパン国際ピアノコンクール最終審査を前にした主人公・一ノ瀬海のもとへ、すでに三次審査で落選した親友・雨宮修平が駆けつけ、第二ピアノでコンチェルトの練習をともにする場面があります。
現実の情熱大陸でも、3次予選でマズルカが思い通りに演奏できず落ち込む反田氏のもとへ、親友の務川慧悟氏が駆けつける。このあまりにも似た展開に、ドキュメンタリーを観ながら思わず鳥肌が立ちました。


森に捨てられたピアノで遊びながら育った一ノ瀬海が、かつての天才ピアニストや偉大なピアニストの父を持つ友人との出会いの中で、ピアノの才能を開花させていく。
『ピアノの森』(正式タイトル:Piano no Mori)は一色まことによるマンガ作品。1998年より『ヤングマガジンアッパーズ』(講談社)にて連載が始まり、後にNHKでアニメ化されました。反田恭平氏は同作のために演奏を担当したことでも知られています。


私が反田恭平氏を最初に知ったのも、実は「ピアノの森」がきっかけでした。DVDを見ていたとき、阿字野壮介のピアノを担当しているという情報を見かけたのです(現在は、一ノ瀬海のピアノを反田恭平氏の録音と表記されています)。
その頃は前髪を垂らしたちょっとクールな雰囲気のお兄さんという印象でしたが(失礼)、ショパンコンクールのファイナルを聴いて完全に認識が変わりました。
実際の反田恭平さんと務川慧悟さんは、コンクール後も2人でデュオ演奏活動を続けているようです。反田さんの受賞で、ますますチケットが取れなくなりそうです…。
反田恭平 プロフィール
名前:反田 恭平(そりた きょうへい)
出身:北海道札幌市
生年月日:1994年9月1日
サラリーマンの父と主婦の母という、ごく一般的な家庭に生まれました。幼少時代に母親が弾いたエレクトーンの演奏をすぐに真似して弾けるほどの才能を持ち、12歳頃から本格的にピアノに打ち込みます。
小学5年の頃に手首を骨折した際の治療がトラウマとなり、当時夢見ていたサッカー選手への道を諦めたエピソードも知られています。
2012年には男性の史上最年少で日本音楽コンクール1位を獲得し、徴収賞をあわせた4つの賞を取得。その後イタリアで開催された国際コンクールでも優勝を果たすなど、国際的な活動を重ねていきます。



ピアノを少し弾いている方ならわかるかもしれませんが、日本音楽コンクールに出場するためには、ソナタ集などの分厚い楽譜を短期間で仕上げられるレベルが必要。プロを目指す人でも挑戦に二の足を踏む、それほどの高いハードルです。
詳しいプロフィールは反田恭平 公式ホームページもあわせてご覧ください。
ヤマハのチラシ一枚から始まった、反田恭平の音楽人生。金髪サングラスのちょっとワルそうな高校生から世界的なピアニストへと成長した彼の物語は、読んでいて本当に胸が熱くなります。
ショパンコンクールに向けて、5年間かけて曲を選び体づくりをしてきたという並外れた努力。彼の音楽への情熱と、コンクールの裏側がわかる自伝は一読の価値があります。
夢を形にする!反田恭平、オーケストラ運営会社設立で新たな一歩
反田氏は、自身が率いるJapan National Orchestra(ジャパン・ナショナル・オーケストラ)の演奏家の将来を考え、スポンサーであるDMG森精機株式会社とともに、同オーケストラの運営会社「Japan National Orchestra株式会社」を設立しました。


メンバーを”社員”として給与を支払い、演奏家の永続的な活動の場と経済的基盤を作るという目的のもとに設立されたこの会社。
反田氏がショパン国際ピアノコンクールへの出演を決めた動機の一つは、自分自身の名声のためだけでなく、オーケストラのメンバーを海外の有名ホールで演奏させてやりたいという思いだったと語っています。その原動力となったのが、コンクールでの2位入賞という結果でした。
ご本人は優勝を目指していたとのことですが、2位という素晴らしい結果を残されました。
反田恭平が即興で情熱大陸エンディング曲を演奏
情熱大陸の放送、本当に感動しました。特に番組の最後に披露された即興演奏は圧巻。CMに切り替わるタイミングが早く「もう少し聴きたい!」と思わず声が出てしまいましたが、YouTubeで改めて鑑賞することができて満足しました。
あとがき
指揮者の佐渡裕氏とも何度か共演されていたんですね。いつかお二人の共演を生で聴いてみたい、そう思わずにはいられません。


反田恭平氏の受賞後はしばらくチケットが取れない状態が続いていますが、いつか必ずその演奏を生で体験したいと思っています。ピアノの音って、CDや動画とは違う「空気の振動」がありますから。
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