※ 本記事は2018年10月の記事をリライトしました。
2018年10月25日——あの日のことは、今でも鮮明に思い出せる。
甲斐野央くんのドラフト会議当日、地元・黒田の公民館には140名を超える人が集まり、固唾を飲んでスクリーンを見つめていた。ご両親の表情が、緊張から安堵に変わった瞬間——もらい泣きしながらシャッターを切っていた私がいました。
高校1年から取材でグラウンドに通い続けた、ご近所の取材者だから書ける。あの長い一日の記録を、ここに残しておきます。
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甲斐野央のドラフト会議——取材者だった私が見てきた、等身大の姿
140名が集まった公民館——地元・黒田の応援会場
10月25日のドラフト会議当日、地元の有志の方々が応援の場を用意を。小さな公民館に、地元の皆さん・少年野球のOB・遠くからは東洋大姫路野球部の生徒さんまで、ゆうに140〜150名超。みんながその瞬間を待っていたのです。

しばらくすると、大きなスクリーンにお兄ちゃん・ユウタ君のビデオメッセージが流れた。黒田の皆さんへの感謝の言葉、弟へのお茶目なメッセージ。そして心に残ったのが、こんなエピソードだった。
「数年前、地元の西脇工業高校と東洋大姫路高校の決勝戦の後、黒田の地域の皆さんが優しく気づかってくださった——それを母親が泣きながら電話で話してくれた」と。

後日、甲斐野母ちゃまは静かにこう仰っていました。「この応援の場も、私たちの知らないところで準備していただいて、感謝しかありません」——その言葉が、ずっと胸に残っています。
いよいよドラフト会議当日——会場入りするご両親
時間が迫るにつれ、会場の空気が変わっていった。
ご両親が会場入り。「後ろでいい」とおっしゃっていたのに、みんなに促されて前の席へ。西脇市長や記者の姿も。



この辺りはまだ、どこかリラックスした空気が漂っています。

himeteiあれれ…私が緊張?ピントがズレておる(^-^;
2018年ドラフト会議スタート——17時12分
じゃっじゃ!じゃじゃ〜ん♬ 重々しい音楽とともに、各球団の監督らが入場。




10月25日 17時12分。2018年ドラフト会議が始まった。




固唾を飲んで画面を見つめる皆さん。誰も声を出せない、あの独特の空気。


一巡目——チームメートの上茶谷君が先に呼ばれた
ドキドキ……。お母さんの横にいる次男の幸一君も、画面を凝視しています。


先に名前を呼ばれたのは、同志でありライバルでもあったチームメート・上茶谷君。東洋大「150キロトリオ」として肩を並べてきた仲間です。




残り3球団!——緊張はMax
あと3球団。あと2球団……。


きた!




公民館内が「うお〜!」という歓喜の声に包まれた。




「あ〜よかったね。よかったね〜」「おめでとう!」
歓喜から安堵の拍手へ。黒田の皆さんの表情が、ほぐれていく。






万歳三唱と鏡開き——黒田の夜
クラッカーが鳴り響き、万歳三唱。泣いている人もいる。






鏡開きも行われた。酒樽の蓋「鏡」は円満を、「開く」は末広がりを表すという。この日にこれほど似合う儀式はないでづす




「藤田監督(東洋大姫路)からすぐ電話がかかってきてな。声聞いたら、また泣けて泣けて」
母ちゃまがそっとつぶやいた言葉。その声のトーンが、今も耳に残っています。
宴たけなわ——有志の皆さんの心づくし
有志の方々が用意してくださったお酒とお料理が、みなさんに振る舞われた。
オードブル10台。美味しゅうございました。


甲斐野パパの挨拶——喜びの中に漂う静かな覚悟
甲斐野パパは、終始、喜びの中に静かな声で話をされた。これからヒロシ君が飛び込む世界の厳しさを、誰よりも知っているのだろうと思った。


笑顔で聞いていた母ちゃまが、パパの「中学から親元離れて……今度は、遠くの九州に行くわけですが」という言葉に、また涙が。


あとがき——あれから7年、今も応援している
親御さんにしたら10月25日を迎えるまで、本当に心が休まらなかったと思います。
東洋大「150キロトリオ」が揃って上位指名されたこと、そしてヒロシ君がプロの世界で7年間戦い続けていること。どれも嬉しくてたまらないです。2025年現在、甲斐野央選手は埼玉西武ライオンズのリリーフとして16試合連続ホールドポイントという球団新記録を樹立。あの坂道ダッシュをひたむきに走っていた少年が、今もマウンドで躍動しているのは嬉しい。
応援しますよ。これからもずっと。


コメント
コメント一覧 (2件)
嬉しいお言葉頂き、励みになります(^^)
これからも宜しくお願いします。
当日会場にいた方の紹介で、はじめてブログを拝見しました。私は6時30分に会場に着いたので それまでの会場の流れがよくわかりました 特に発表の瞬間の甲斐野家の写真が印象的でした。同じ町内にこんなにすごいブログを書く人がいらっしゃルとは知りませんでした。これからも秘亭のネタ楽しみにして読ませていただきます。