お盆が近づくたびに、お花屋さんで仏花を買うのが毎年の習慣でした。でもある春、ふと思ったんです。「今年は、種から育ててみよう」と。
自分の手で育てたお花を、ご先祖さまに手向けてみたくなって。
お盆の仏花を、種から育ててみることにした
近所のJA直営の園芸店に出かけて、種のコーナーをのぞいてみました。種類の多さに思わず目移りしてしまいましたが、育てやすいものが揃えてあるようで、初心者でも手が出しやすい雰囲気。
選んだのは2種類です。
- 帝王貝細工(ヘリクリサム):ドライフラワーにもなる、丈夫で育てやすいお花
- けいとう:前年のお盆参りでひときわ目を引いた、鮮やかな赤・オレンジのお花
お盆・お彼岸(8〜9月)に間に合わせるには、春まき(4〜5月)のタイミングで種を選ぶのがポイントです。
種まきスタート——小さすぎてくしゃみが怖い
帝王貝細工の種を手に取って、まず驚いたのはその小ささ。くしゃみでもしようものなら、一瞬で行方不明になりそうなほど。慎重に、慎重に、土の上に置いていきました。

けいとうは、前年のお盆参りで一目惚れしたお花。お墓の前に供えられていた赤とオレンジのけいとうが、夏の日差しの中でひときわ鮮やかで。「種からまくなら絶対これ」と心に決めていました。

毎朝、水やりをしながら芽が出るのを待つ時間が、なんとも楽しくて。ウキウキしながらプランターをのぞく日々がしばらく続きました。
3日ぶりに見たら、大変なことに
朝の早出が続いて、うっかり水やりを忘れてしまった日がありました。3日ぶりにプランターをのぞくと……小さかった芽が、いつの間にかぐんと育っていて。

しかも、種をざっとばらまいてしまっていたので、芽がぎゅうぎゅうに密集して出てきていました(笑)。「次はもっと間隔を空けて植えよう」と学んだ瞬間です。
そこで活躍したのが、種まき用のセルトレー。知らなかっただけで、こんな便利な道具があるんですね。1シート120〜165円で、苗を均等に育てるのにとても重宝しました。

種まきから1か月後——すくすく育っています
植え替えた直後は少し元気をなくした苗もあって心配しましたが、3日もすればしゃきっと立ち直って。生命の力ってすごいなあと、しみじみ感じました。
1か月後には、けいとうの苗がすくっと真っ直ぐに伸びていました。

帝王貝細工はまだ密集気味でしたが、それでも青々と力強く育っていて。

次は、もっと間隔を空けて植えよう——と、来年へのメモも忘れずに(笑)。
離れて暮らす息子にも、伝えたくて
学業のため親元を離れている息子との連絡は、もっぱらLINE。「ちゃんとご飯食べてる?」「風邪ひいてない?」——毎度同じネタになるので、たまにスタンプ連打で気持ちを送ってみたりもします。


たいてい、一言しか返ってきません。でも生存確認できれば、それで充分なのです(笑)。
ターニングポイントでいつもうまくいく息子を見ていると、「ご先祖さまにしっかり守られているなあ」と感じることがあります。だから、せめてご先祖さまへのお花くらいは、心を込めて育てたくて。母の気持ちが届くかどうかはわからないけれど——自己満足上等、です。
自分で育てたお花を手向けること
ご先祖さまへの感謝って、日常の中でついおざなりになりがちです。でも、毎朝水をやりながら「元気に咲いてね」と願う時間が積み重なると、お墓の前に立つときの気持ちが、少し違ってくる気がしました。
買ったお花でももちろん充分。でも、自分で育てたお花には、手をかけた分だけ、何か余分なものがこもる気がして。それがご先祖さまに届くかどうかはわからないけれど——来年のお盆も、また種をまくところから始めようと思っています。
ちなみに、お盆の親戚の集まりには西脇市の創作寿司「佳夕」さんをよく利用しています。華やかなオードブル寿司は、お盆の食卓にぴったりですよ。
→ 彩りあざやか!佳夕のオードブル野菜寿司
春のお花といえば、近くの多可町でミツマタの群生地を訪れたのも忘れられない思い出です。花言葉は「肉親の絆」——ご先祖さまを想う季節にふと思い出す言葉です。
→ 「こんな場所があったのか」兵庫・多可町のミツマタ群生に感動した話


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