⚠️ 【閉店のお知らせ】ごはん亭凸(トツ)は2024年に閉店されたもようです。現在はご来店いただけません。当時の記録として記事を残しています。(noindex設定済)
西脇市の地方卸売市場の一角に、ひっそりと、しかし確かな存在感を放っていたお店があった。ごはん亭凸(トツ)。「道場六三郎氏直伝の味」を受け継ぎながら、気取らない定食屋として地元の人に愛されていた一軒。
初めて暖簾をくぐったのは、ふらりと市場に立ち寄った昼どき。入り口のカウンターに腰を落ち着けた瞬間、ふわりと立ち上るお吸い物のだしの香りに、すでに期待値が跳ね上がりました。
ごはん亭凸(トツ)はどこにあった?
お店があったのは、西脇市地方卸売市場の敷地内。敷地に入るスロープから右手に進み、「旬彩館」の看板が目印だった。

広々とした駐車場があるから、遠方から車で来ても困ることはない。市場という立地上、食材の鮮度にも自然と期待が高まる。

一口飲んで確信した──お吸い物が語る本物の仕事
定食が運ばれてくると、まずお吸い物を一口。
これだけで、このお店の料理が「手間をかけている」とはっきりわかる。鰹節と昆布のだしが、嫌みなく、しかし確かに舌の奥まで広がってくる。化学調味料では出せないまろやかな奥行きがある。
正直、定食屋でこのレベルのお吸い物に出会えるとは思っていなかった。
サバ定食 880円──シンプルの中に技がある
何度か通う中で最も印象に残ったのが、このサバ定食。

定食には数種類の中から小鉢をひとつ選べる。この日選んだのは「茄子の煮びたし」。素材をいじりすぎず、上品に仕上げてある。茄子の甘みがだしに乗って、ごはんとの相性がいい。


別の日には「大豆のふっくら煮」がついていて、小鉢は「白和え」を選んだ。どれを選んでも外れがない。毎日ちょこちょこ変わるのが楽しみで、「今日は何かな」と考えながら来店するのが習慣になっていた。

ごはんはお替わり自由。しっかり食べたい日には遠慮なくどうぞ。

からあげ定食 980円──カレー塩がひと仕事する

お店のおすすめとして出ていた但馬どりのからあげ定食。揚げたてのからあげには、カレー風味のお塩が添えられてくる。

これを少しつけると、からあげの旨みがぐっと引き立つ。醤油ベースのからあげに慣れた口には、スパイシーな変化が新鮮だった。

小鉢は「青菜と揚げ」を選ぶことが多かった。あっさりしていて、からあげの油っこさをうまくリセットしてくれる。

定食以外に、からあげだけテイクアウトできるカウンターもあった。市場での買い物帰りにサッと立ち寄る近所の方も多かったように思う。

和風ラーメン(唐揚げ付き)980円──鰹香るスープが主役
席に着いた瞬間、鰹のいい香りが鼻に届く。このラーメンはスープが主役といっていい。

麺はストレートの中太。茹で具合もよく、スープとしっかり絡む。チャーシューは和風スープの邪魔をしない、あっさりめの仕上がり。


撮影に夢中になっているうちに、麺が伸びてしまった。他のラーメン店ではここまで気にならないのに…。それだけ、茹で上がりのタイミングにシビアな麺だということかもしれない。
次からはまずラーメンをしっかり食べ切ってから、からあげをゆっくり味わうことにした。セットメニューなりの食べ順がある。
ごはん亭凸のメニューと価格
定番の定食(すべて税込)は次のとおり。
・凸ご膳 1,580円
・但馬どり唐揚げ 980円
・豚ロースかつ玉子とじ 880円
・サバの煮付け定食 880円
・醤油ラーメンからあげセット 980円

日替わり定食は、店主の手書きメニュー。小鉢の内容も毎日少しずつ変わるので、何度来ても飽きない構成になっていた。


店内の雰囲気
入口にコの字型のカウンター席があり、奥へ進むとテーブル席が6つ。「こんなに広かったのか」と、初めて通り抜けたとき少し驚いた。ひとりでもグループでも収まりのいい、気負いのない空間だった。

「だし」は料理の基本──ここで改めて気づいた
ごはん亭凸の料理を食べて、しみじみ思ったことがある。
鰹節と昆布を丁寧に引いただし。豊潤な旨みとコクがあって、煮物も汁物もすべてが底から支えられている。化学調味料でごまかしていないから、食べたあとに胃が重くならない。
「だしは料理の基本」コレは頭でわかっていたことを、口で実感させてくれたお店でした。
手頃な価格でこの仕事。西脇市の市場という、知る人ぞ知るロケーションで、静かに本物の和食を出し続けていた。閉店してしまったのは惜しいけれど、何度も通った記録として、ここに残しておきたい。
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【閉店】お店情報(記録として)
■ 店名:ごはん亭凸(トツ)
■ 住所:西脇市野村町800-1(西脇市地方卸売市場内)
■ 営業時間:11:00〜15:00(昼のみ)
■ 電話:0795-38-7230
■ 定休日:不定休
■ 2024年現在:閉店
📝 著者:秘亭(himetei) / 元情報誌スタッフ。兵庫県加東市・西脇市エリアを中心に、地元の食・暮らし・ガジェット情報を発信しています。
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