液晶ディスプレイについた浅い傷は、プラスチック消しゴム1本で修復できることがあります。修理店に出す前に、まずは試してみてください。十数年にわたってパソコン関連の記事を書いてきた私が、実際に自分のモニターで試した方法を、手順・注意点・仕組みまで丁寧に解説します。
液晶ディスプレイに傷をつけてしまった話
やらかしてしまいました。
ディスプレイのスタンドを外す作業中、画面を守ろうとわざわざ毛布まで敷いていたのに、どうやら毛布の下に固いものが混じっていたようで・・・気づいたら液晶の表面にくっきりとした傷が入っていたんです。


himetei意外と簡単に傷がつくものなんですよね。気をつけていても、こういうことが起きる。
専門店に修理を依頼すれば確実ですが、費用は数万円になることも。「せめて自分でできることをやってみよう」と調べてたどり着いたのが、プラスチック消しゴムを使った傷修復法でした。
液晶の傷修復に使える方法:消しゴムと市販の修復剤
傷の修復方法はいくつかあります。まず知っておきたいのが、傷の深さによって有効な手段が変わるという点です。
市販品には、布やスポンジで磨いて傷を研磨するタイプや、傷を埋めてコーティングするタイプがあります。代表的なものとして、ハセガワのセラミックコンパウンドがあります。
そして今回、私が実際に試したのがプラスチック消しゴムだけで修復する方法。費用はほぼゼロ。
成功したときは正直、驚きました。
消しゴムで液晶の傷を修復する手順【約30分・全5ステップ】
用意するもの
- プラスチック消しゴム(必ずプラスチック製を。砂消しゴムは絶対NG)
- 柔らかい布(マイクロファイバー推奨)
手順(所要時間:約15分)
- 傷の深さを確認する
この方法が有効なのは、表面コーティング層の浅い擦り傷のみです。ガラスが割れていたり、明らかに深くえぐれている傷には対応できません。 - 消しゴムの表面を拭いてから使う
消しゴムの表面に汚れやホコリが付いていると、それが新たな傷の原因になります。柔らかい布で軽く拭いてから使いましょう。 - 傷の部分にそっと当て、「なぞるように」こする
ここが最大のポイント。力を入れすぎないこと。傷の上をそろりそろりと、本当に優しい力でなぞる感覚です。ゴシゴシこするのではなく、軽く触れる程度のタッチで。 - 少しずつ変化を確認しながら続ける
数回こするごとに、傷の様子を確認してください。焦らずゆっくり。1つのキズに約15分ほどかけて丁寧に作業するのがコツです。 - 傷が目立たなくなったら、布で表面を軽く拭いて仕上げる
消しゴムのカスが残らないよう、柔らかい布で優しく拭き取ります。



傷が消えていく様子を、実際の画像でご覧ください。
最初に傷を見たとき、正直「これは消えないかも…」と思いました。思ったより深く、くっきりとした傷だったので…。


まずは液晶の枠(ベゼル)部分の傷から試してみました。プラスチック消しゴムで優しくなぞること数分——傷が消えていきます。


続いて、いよいよ液晶パネル本体の傷へ。ゆっくり、ゆっくり……。焦らず丁寧にこすり続けると、傷が薄くなっていくのが目で見てわかります。





やったね!
肉眼では傷がほとんど見えなくなりました!


同じ要領で他の箇所も処理すると、まるで新品のようにきれいになりました。作業終了後はディスプレイを起動して、傷が残っていないかを確認。
肉眼では完全に消えていました。大成功です。


消しゴムで傷が消える理由:コーティング層の研磨がポイント
そもそも、なぜ消しゴムで液晶の傷が消えるのでしょうか。「鉛筆の字と同じ原理では?」と思いそうですが、実は少し違います。
液晶ディスプレイの表面には、反射防止コーティング(ARコート)やハードコート層と呼ばれる保護膜が施されています。浅い傷はこのコーティング層についたもの。
プラスチック消しゴムに含まれる微細な研磨粒子が、この傷の周囲を少しずつ均すことで、傷による乱反射が減り、見た目に目立たなくなるという仕組みです。傷そのものが消えるというよりも、「傷の周囲が滑らかになって目立たなくなる」とイメージすると正確です。
やってはいけない!消しゴム修復の注意点まとめ


- 砂消しゴムは絶対に使わない。研磨力が強すぎて、コーティングをごっそり削ってしまいます。
- 力を入れてこすらない。強くこすると逆に新たな細かい傷がつきます。「触れるか触れないか」くらいの力加減で。
- 深い傷・割れた画面には使わない。この方法はあくまで浅い表面の擦り傷向けです。
- 消しゴム以外の道具を代用しない。硬いものや粒子の荒いものは傷を広げる原因になります。
自己修復が難しいと感じたら、無理せず専門業者に依頼しましょう。技術と専用機材がある分、確実性は段違いです。費用はかかりますが、大切なモニターを守るためには最善の選択になることもあります。
傷が心配な方へ:液晶モニター用の保護フィルムという選択肢



こんな方法もあったんですね。スマホには保護フィルムを貼るのが当たり前になっていますが、パソコンのモニターにも専用フィルムがあります。
今回のような思わぬ傷を防ぐために、あらかじめ保護フィルムを貼っておくのも賢い選択です。
まとめ:修理に出す前に、まず消しゴムを試してみて
液晶の浅い擦り傷なら、プラスチック消しゴムで直せる可能性があります。
大事なのは、「そろりそろり」「ゆっくり」「優しく」の3つ。力任せにこすると逆効果なので、時間をかけて丁寧に作業することが成功の鍵です。私が試したところ、約30分かけてじっくり取り組んだ結果、肉眼では完全に見えなくなるまで修復できました。
高価な修理に出す前に、まずは試してみる価値は十分あります。うまくいけば費用はほぼゼロ。ぜひ参考にしてみてください。





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